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2 April LIVE Session 3

渋澤 愛川さんは「空間」についてお話をいただきましたが、
「時間」について、中国古典の専門家である守屋さんからお願いします。



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守屋:中国古典関係の著述をしている守屋と申します。
 時間と間の関係を表す代表的なものといえば、音楽があると思います。
 実は、クラシックの名曲を、単に楽譜どおりにコンピューターで演奏させたという話を聞いたことがあるんですが、まるで感動できないものになってしまったといいます。
 デジタルである音符と音符の間をどう埋めていくか、たとえばドからレに音が移行していくさいの、その移行の仕方、アナログ部分の埋め方しだいで、感動が生まれてくるわけです。
 もう一つ、音楽の間という意味では休符がありますが、クラシックの世界で、休符の使い方がうまいといわれているのがブラームスです。休符という「間」を置くことによって、エネルギーを溜め込んで、次の瞬間にバーっと放出させるわけです。「間」はエネルギーを溜め込むものなんですね。
 結局、デジタルとデジタルの間にある間こそ、感動やエネルギーを生み出すもとだといえるのだと思います。



渋沢:日本人の「あいまいさ」
これは、必ずしも良いことではないと
いう考えが一般的ですが、先ほどの
黒川雅之さんによると「あいまいさ」ということは
一番美しくて、
一番難しくて、
そして、一番面白い
と。

NHKで今夜、放送される番組「日本の、これから」は
「格差」を取り上げます。
たぶん、格差が広がる社会問題という切り口だと思います。

格差があるということは、そこには「間」がありますよね。
その間を狭めていくことに対して希望がもてる
こういう考えもあると思うので、
必ずしも格差があるということが悪いことではないと思います。

このように間が広がったり、縮まったりということについてどうでしょうか。

by project13percent | 2005-04-02 11:45 | 座談会I Apr. 2, 2005


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